Steam Deckのスペック、価格、発売日
Steam Deckのスペック
第一世代のSteam Deck (2021年発売)は、ストレージ容量(種類)と液晶仕上げ以外は、全てのモデルでスペックが共通である。
コア部分
項目 | 詳細 |
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チップセット | AMD APU |
CPU | Zen 2 4c/8t、2.4~3.5GHz(最大448 GFlops FP32) |
GPU | 8 RDNA 2 CU, 1.0~1.6GHz(最大1.6 TFlops FP32) |
APU power | 4~15ワット |
RAM | 16 GB LPDDR5オンボードRAM(5500 MT/s クアッド 32ビットチャンネル) |
ストレージ | 64 GB eMMC 256 GB NVMe SSD (PCIe Gen 3(4枚)またはPCIe Gen 3(2枚) 512 GB高速NVMe SSD(PCIe Gen 3(4枚)またはPCIe Gen 3(2枚)) |
デバイスのコアメイン部分は、AMDのZen 2世代の独自カスタマイズチップセットを基本に、16GBメモリと携帯PCとしてみてもハイスペックな部類に入る。
液晶部分
項目 | 詳細 |
---|---|
解像度 | 1280 x 800px(アスペクト比16:10) |
タイプ | 光学結合IPS LCD |
ディスプレイサイズ | 7インチ(対角) |
輝度 | 400 nit(標準) |
リフレッシュレート | 60Hz |
タッチ対応 | あり |
センサー | 環境光センサー |
Steam Deckの液晶サイズは7インチと、携帯ゲーム機機としては大きめだが、UMPCとして見た場合は小さめの部類に入る。
液晶解像度も、UMPCではフルHD以上のモデルが多く見られるが、1280 x 800pxとやや控え目。これは、ゲームパフォーマンス、バッテリーの持ちとのバランスで決められたと思われる。
なお、最上位モデルである512GBモデルでは、液晶画面に「プレミアム防眩エッチング加工」がされている。
接続機能
項目 | 詳細 |
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USB | USB type-C x 1 |
イヤフォン | 3.5mm ステレオミニジャック |
micro SD | UHS-I規格のSD、SDXC、SDHC |
Bluetooth | Bluetooth 5.0(コントローラ、アクセサリ、オーディオに対応) |
Wi-Fi | デュアルバンド無線Wi-Fi、2.4GHzおよび5GHz、2 x 2 MIMO、IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
ディスプレイ出力 | DisplayPort 1.4 Altモード対応USB-C(USB 3.2 Gen 2) (最大8K @60Hz または 4K @120Hz) |
Steam Deckの接続機能は、物理的なポートはUSB type-C、3.5mm ステレオミニジャック、micro SDの3つのみで、通信接続はWifiとBluetoothとなっている。
電源ポートは本機唯一のUSB type-Cポートとなるため、USBを拡張するには純正のドッキングステーションかサードパーティのUSBハブが必須となる。
電源機能
項目 | 詳細 |
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入力 | 45W USB Type-C PD 3.0電源 |
バッテリー | 40Whrバッテリー。2~8時間のゲームプレイ |
Steam Deckはバッテリーを内蔵しているが、前述の通りSteam Deckの充電はUSB type-Cポート経由で行う。付属のACアダプタは45WのPD(Power Delivery)規格。
30Wなどの低い出力でもPD規格に適合していれば充電可能なため、モバイルバッテリーなどでSteam Deckを充電することも可能。
サイズと重量
項目 | 詳細 |
---|---|
サイズ | 298mm x 117mm x 49mm |
重量 | 約669グラム |
サイズ・重量ともに携帯ゲーム機としては重量級。ただ、数年前の入門向けゲーミングノートPCクラスと言うスペックを考えると驚異的である。
OS
項目 | 詳細 |
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OS | SteamOS 3.0(Arch Linuxベース) |
デスクトップ | KDE Plasma |
Steam Deckの標準OSは、Arch LinuxベースのオリジナルOSであるSteam OSを採用。デスクトップ環境はKDE Plasmaだが、本機のメニューから呼び出さない限りはSteam UIとなる。
Linuxベースではあるが、LinuxでWindowsゲームAPIを変換する「Proton」を採用することで、Windows向けのゲームも多くがプレイ可能である。
Steam Deckのラインアップと販売価格
Steam Deckのラインアップはストレージの違いを主に3つのモデルに分かれており、それぞれが販売価格が異なる。
項目 | 価格 | ストレージ | 液晶 | 付属品 |
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Steam Deck 64GB | ¥59,800 | 64GB eMMC | - | USB type-C 電源アダプタ キャリングケース |
Steam Deck 256GB | ¥79,800 | 256GB NVMe SSD | - | USB type-C 電源アダプタ キャリングケース 限定Steamコミュニティプロフィールバンドル |
Steam Deck 512GB | ¥99,800 | 512GB NVMe SSD | プレミアム防眩エッチングガラス | USB type-C 電源アダプタ 限定キャリングケース 限定Steamコミュニティプロフィールバンドル 限定仮想キーボードテーマ |
Steam Deckのベンチマークスコア
Steam DeckはSteam OSで動作しているが、Windowsをインストールした環境でのベンチマーク結果をまとめる。
ベンチマーク | 対象 | スコア |
---|---|---|
GeekBench シングルコア | CPU | 830 |
GeekBench マルチコア | CPU | 3,666 |
3D Mark (Night Raid) | GPU | 16,126 |
3D Mark (Fire Strike) | GPU | 4,340 |
3D Mark (Time Spy) | GPU | 1,722 |
CPU性能は、Intel CPUではデスクトップ版の第7世代Core i7程度、Ryzenシリーズではデスクトップ版Ryzen 5 2500Xと同等程度の性能となっている。
GPU性能はデスクトップ版・Radeon RX 550以上、ノートPC向けのdGPUユニット・GTX 960Mに近い数値となっており、「一昔前のゲーミングノートPC」程度のグラフィック性能がある。
Steam DeckとAMD-V(仮想化環境)
Steam DeckはAMDのCPUを搭載しているが、AMDの仮想化技術AMD-Vに対応しているかは不明だった。
しかし、Steam DeckにインストールしたVirtualbox上でmacOS Catalinaを動作させているユーザーがいることから、Steam DeckのAMD CPUはAMD-Vに対応していると考えて良いだろう。
携帯ゲーミングPCの「Steam Deck」でmacOS Catalinaを動作させることに成功
ただし、Steam DeckはAMDのZen2 CPUを独自カスタマイズしたモデルのため、グラフィック周りが特殊で、デスクトップ環境としてVirtualboxを使う場合はグラフィックアクセラレータが効かない。
そのため、Steam OS上のVirtualboxで起動したWindowsなどの仮想マシンでゲームをするのは現実的ではなく、現状ではLinuxサーバーなどで使う用途しかないと言える。
今後、Virtualbox向けのグラフィックドライバーなどが充実していけば、Steam OS上でVirtualbox上のWindowsでゲームをすることも可能にはなるだろう。
Steam Deckが購入できる場所
アメリカや欧州向けは、Steamを運営するValveが直接Steam Deckを販売しているが、日本などのアジア向け(日本、台湾、香港、韓国)は、KOMOCO株式会社が販売業務を行なっているため、KOMODOから購入することになる。
予約と本注文
KOMODOでのSteam Deckでの購入方法は、
- 1,000円のデポジットを購入する
- KOMODOから在庫確保メールがきたら、残価を本注文する
という流れになっているため、実質2回注文作業が発生する。
予約時点では注文は成立しておらず、本注文をしない限り購入とはならず、また在庫確保メールというが届いてから72時間以内に本注文をしないとキャンセルとなり、1,000円のデポジットは返金される。
2022年12月17日配送開始の意味
Steam Deckの日本発売は2022年末とされていたが、在庫確保メールが出回った時点で12月17日から配送開始と告知された。
ただ、これは「12月17日から全てのオーダーを配送する」というわけではなく、すでに日本に入荷しているSteam Deckの在庫を順次発送していたと見られ、ネット上での不評を買った。
2022年12月21日に、KOMODOは出荷遅延を認め、
- 2022年12月1日までの予約分を12月26日までに出荷
- 2022年12月2日〜11日までの予約分は12月30日までの出荷
- 2022年12月12日〜の予約分は、受注日から数週間での出荷
とすることをアナウンスしている。
なお、出荷の対象は「Steam Deck」としており、ドッキングステーションについては不明である。
Amazon、楽天などで購入は可能?
前述の通り、Steam Deckの日本、台湾、香港、韓国向けにはKOMODOが販売することになっており、KOMODOはAmazonや楽天市場に出店していないため、Steam DeckはAmazon、楽天では購入が出来ない。